日々の生活において必要不可欠となるガスには、主にプロパンガスと都市ガスの2種類があります。
それらはもとの原料が異なるため、供給方法やガスの重量、料金までそれぞれ違いが見られるのが特徴です。
今回は、都市ガスに着目して、賃貸物件で使用するメリットや注意点について、詳しくご紹介します。
賃貸物件で都市ガスを使用するメリットとは?
都心部を中心に多く普及していることから、その名がつけられた都市ガスは、主にメタンを多く含む、液化天然ガス(LNG)を使用しています。
この液化天然ガスは、一酸化炭素などの有害ガスを含まないため、人体への悪影響が少ないのが特徴です。
また実際にガスを使用する際にも、二酸化炭素の発生が抑えられるため、地球温暖化の防止にも効果的です。
都市ガスのメリットは、その成分だけでなく、料金にも大きな利点があります。
ガス会社が自由に値段を設定できるプロパンガスとは異なり、都市ガスは公共料金としてその価格が設定されています。
また配管からガスが供給されるため、賃貸物件においてもガスボンベを設置する必要がなく、人件費が削減できる点から、元の価格が安く設定されているのです。
そのためプロパンガスと比べると、半分~3分の2程度安く、月々の費用を抑えてガスを使用できます。
人体や環境へ及ぼす影響を配慮しながら、月々の料金も抑えられるのが、賃貸物件で都市ガスを使用する大きなメリットです。
賃貸物件で都市ガスを使用する際の注意点
さまざまなメリットがある都市ガスですが、ライフスタイルや用途によってはデメリットになる点もあります。
そんなデメリットになりえる主な注意点としては、お住まいのエリアが対応していない、初期費用が高い、火力が弱いという3つの点です。
都心部を中心に対応エリアが広がっているため、地方の賃貸物件では対応できないケースがあります。
対応エリアでない賃貸物件で導入することも可能ですが、配管や供給設備の設置が必要なため、困難である場合が多いのが特徴です。
また月々の料金が安い都市ガスですが、それらの配管を設置する作業に10万円~15万円の費用がかかります。
そのため、お住まいの賃貸物件で初めて都市ガスを導入する場合は、初期費用が高いことを認識しておきましょう。
そしてもうひとつ注意点となるのが、その火力の弱さです。
プロパンガスと比較すると、約半分の火力であるため、強い火力を必要とする料理には相性が悪いと言えます。
そのため頻繁に料理をされるご家庭や、炒め物や揚げ物などを強い火力で調理したい方には、時にデメリットになってしまうのです。