転職や転勤による通勤環境の変化や家族計画の変更など、さまざまな理由で住まいの住み替えを検討している方もいらっしゃるでしょう。
住み替えには、「購入」と「売却」の両方が必要です。
今回は、とくに売却に関する流れや必要書類、発生する費用などについて解説します。
【住み替えのための不動産売却】流れと必要書類
不動産売却の流れ
まず、売却したい旨を不動産会社へ相談します。
その際、住み替えのための売却であることを伝えると、条件に合う新たな物件探しへの協力も同時におこなってくれるでしょう。
そのあとにあるのが、不動産会社による売却物件の査定や調査です。
ここで出された想定売却価格を参考に、新たに購入する物件の予算を決めると良いでしょう。
査定が終わり不動産会社と媒介契約を結んだら、不動産会社が売却活動をおこないます。
買い手が現れ次第、買主と売買契約を結び、代金決済などのさまざまな手続きを済ませた後、買主へ引き渡します。
この一連の流れを完了するまでにかかる期間は、通常3ヵ月~6ヵ月程です。
ただし、購入者が見つからない場合、それ以上の期間がかかることも珍しくありません。
売却に必要な書類
よりスムーズに売却を進めるために、下記の書類を早めにそろえておきましょう。
●身分証明書
●印鑑証明書
●住民票(登記住所と現住所が異なる場合)
●登記済権利証または登記識別情報
●間取り図
●建築確認済証・検査済証(戸建てのみ)
●土地測量図・境界確認書(戸建てや土地の場合)
●マンションの管理規約や維持費についての書類(マンションのみ)
●固定資産税納税通知書・固定資産税評価証明書
上記以外にも、耐震診断書やアスベスト使用調査報告書、新築で販売された当初のパンフレットなどがあると、売却する際のアピールに役立ちます。
【住み替えのための不動産売却】税金などの費用
不動産売却時には、税金も含めてさまざまな費用が発生します。
●仲介手数料
●印紙税
●抵当権抹消費用
●住宅ローン返済手数料
●譲渡所得税
●住民税
●ハウスクリーニング費
●解体費・測量費
これらの総費用は、売却金額の5%~7%前後となるのが一般的です。
【住み替えのための不動産売却】コツと注意点
同時決済が理想
購入資金の不足や、仮住まいを探さなければならない事態を避けるために、「購入」と「売却」を同時決済するのがもっとも理想的です。
また、売却額で完済できなかったローンの残高分と、新しく購入する不動産のローンをまとめて借りられる「住み替えローン」を利用できるのは、同時決済した場合のみです。
はじめての住み替えは「売却」を重視
タイミングが合わずに同時決済が難しい場合は、売却を先におこなう「売り先行」をおすすめします。
とくに住み替えがはじめての方の多くは、不動産の売却もはじめての経験です。
まずは売却成立の目途を立たせ、資金不足や二重ローンへの不安を解消しましょう。